設計に生かす!家具配置
- 2025月11年29日
こんにちは!住宅アドバイザーの山浦です。
皆様、家を建てる!と決めた瞬間から、きっと皆さんの頭の中には「どんな家具を置こうか」「どんなインテリアにしようか」と、ワクワクするイメージが広がっていることでしょう。
でも、ちょっと待ってください。
実は、この「家具」のイメージを、建物の「設計」の段階にしっかり落とし込むことが、後悔しない家づくり、
そして何よりも「心地よい暮らし」を叶えるための、一番大切なステップなんです。
「家具は後で買えばいいや」と考えていると、いざ住み始めたときに「あれ?ここに置きたいソファが入らない!」「なんだか空間に統一感がない…」なんて、残念なことになりかねません。
このブログでは家具選びと設計を連動させるための具体的な3つの秘訣を、わかりやすく解説していきます。
この記事を読めば、あなたの理想の暮らしを叶える、失敗しない家具計画が見つかるはずです!
なぜ「設計段階」で家具を考える必要があるのか?
八尾・大阪の狭小地でこそ活きる「設計と家具の融合」
八尾市周辺や大阪市内は、ご存知の通り、土地の価格が高く、どうしても一つ一つの敷地面積が限られがちです。
つまり、狭小地での家づくりをされている方も少なくありません。
この限られた空間を最大限に活かし、広々と、そして機能的に使うためには、設計段階で
「ここに、このサイズのソファを置く」「この壁面に、奥行き30cmの本棚を造り付ける」といった具体的なイメージが必要です。
家具のサイズを設計に落とし込んでおかないと、いざ搬入してみたら「通路が狭すぎる」「ドアの開閉に邪魔になる」といった問題が発生し、
せっかくのマイホームが窮屈な空間になってしまいます。設計と家具は、切っても切れない一体のものとして考える。これが、大阪での家づくりの鉄則です。
「後悔ポイント」を避けるための最重要ステップ
私たちが過去にお客様から伺った「家づくりでの後悔ポイント」の中には、「家具の配置に関する失敗」も多数ございます。
* コンセントの位置がソファで隠れてしまった。
* テレビの壁掛け位置が、購入したテレビサイズと合わなかった。
* ダイニングテーブルを置いたら、冷蔵庫のドアが全開できなくなった。
これらの失敗は、どれも設計段階で家具の寸法と配置をシミュレーションしていれば防げたことばかりです。
秘訣その1:【設計に寸法を落とし込む】「置きたいもの」を明確にする具体的な方法
さて、ここからは具体的にどうすればいいのかを解説します。キーワードは「寸法」です。
〇理想の暮らしを叶える!「家具リスト」の作り方
まずは、今使っている家具、あるいは新しく買いたい家具をリストアップしましょう。
| 家具の種類 | 買い替え or 継続使用 | メーカー・商品名 (仮でもOK) | 幅 (W) | 奥行 (D) | 高さ (H) | 特記事項 (必要なスペース) |
| ソファ | 買い替え | 3人掛けカウチ | 220cm | 150cm | 80cm | 横にサイドテーブル W40cmが必要 |
| ダイニングテーブル| 継続使用 | 4人掛け円形 | ⌀110cm | ⌀110cm | 72cm | 椅子を引くスペース D75cmが必要 |
| テレビ | 買い替え | 65型 | 145cm | 8cm | 85cm | 配線隠し用の壁ふかしが必要 |
このように、具体的な「数字」を設計士に渡すことが、失敗をなくす一番の近道です。
失敗しないための「最低限必要な寸法」の計算
家具の寸法を落とし込む際は、「家具そのもののサイズ」だけでなく、「その家具を使うために必要なスペース」を加算することが肝心です。
ダイニングセット:テーブルのサイズに加え、椅子を引くためのスペース(壁から最低75cm)を必ず確保しましょう。椅子を引くスペースが確保されていないと、大阪名物「きつねうどん」を食べる時にも肘がぶつかってしまいますよ!
ベッド:実際に寝るスペースだけでなく、ベッドメイキングや掃除のための通路(最低50cm)を確保すると、日々の生活がぐっと楽になります。
収納:扉を開けるタイプなら、扉の開閉幅が必要です。引き戸や折れ戸にするなど、設計段階で工夫できます。
生活動線(通路幅)を考慮する知恵
せっかくのマイホームでも、移動のたびに横歩きが必要な家ではストレスが溜まります。スムーズな動線は必須です。
人がすれ違うための通路幅は最低でも90cm、できれば100cmあると理想的です。
LDK内のメイン動線は特に意識して確保しましょう。家具の配置で通路が狭くならないよう、設計図の段階で確認することが大切です。
秘訣その2:【統一感】インテリアデザインの「失敗しない軸」の決め方
家具の寸法を設計に落とし込んだら、次に考えるべきは「デザイン」です。
バラバラの家具を寄せ集めてしまうと、どんなに高価なものを買っても、なんだか雑然とした印象になってしまいます。「統一感」こそが、洗練された空間を作る鍵です。
インテリアの「ベースカラー」と「アクセントカラー」
空間に統一感を持たせるには、「色のルール」を決めるのが一番手っ取り早いです。
1. ベースカラー(70%):壁や天井、床などの広い面積を占める色。基本的に白やベージュ、淡いグレーなどのニュートラルカラーを選びます。
2. メインカラー(25%):ソファやラグ、カーテンなど、主役となる家具やファブリックの色。
3. アクセントカラー(5%):クッションや小物、絵画など、空間に個性を与える色。地域の風景からインスピレーションを得ても素敵ですね。
この比率を意識して家具や内装材を選ぶだけで、プロがコーディネートしたような美しい空間が実現します。
家具の素材感を揃えるだけでプロ級の仕上がりに
色だけでなく、家具の「素材感」も統一感を生み出します。
木材の「色」と「種類」:例えば、ダイニングテーブルとテレビボードの木材の色を、「オーク材のナチュラルな色味」のように統一するだけで、空間全体のレベルがぐっと上がります。
金属:アイデアとして、照明器具、椅子の脚、ドアノブなど、目につく金属の色を「黒」で統一するか、「真鍮(ゴールド)」で統一するか、事前に決めておくと、細部までこだわりが光る家になります。
*湿度対策と暖かみ:自然素材の「無垢材」は、調湿作用があり、見た目にも温もりを与えてくれるため、おすすめです。フローリングや家具に活かすことで、大阪の厳しい気候の中でも快適に過ごしやすくなります。
*光の取り入れ方:敷地いっぱいに家を建てた場合、室内が暗くなりがちです。家具の色は、圧迫感のない「明るいトーン」や「ガラスなどの透け感のある素材」を選ぶと、光を拡散し、空間を広く見せる効果があります。
秘訣その3:動かせない家具と「造作家具」の賢い活用術
家づくりにおいては、設計段階で壁と一体化させる「造作家具(造り付け家具)」を検討することも非常に有効です。
地震の多い日本だからこそ考えるべき「造り付け家具」の利点
背の高い既製品の家具は、転倒のリスクがありますが、壁や天井にしっかりと固定された造作家具なら、その心配が格段に減ります。
特に、お子様がいるご家庭の「本棚」や、リビングの「壁面収納」などは、安全面からも造作を検討する価値があります。
狭小地を活かす!デッドスペースを収納に変える造作の工夫
造作家具の最大のメリットは、「デッドスペースを活かせること」です。
例えば、
* 階段下のわずかな空間に、掃除機を収納するための「ニッチ(くぼみ)」を造り付ける。
* リビングのカウンターの下に、ルーターやゲーム機を収めるための奥行きの浅い造作棚を設ける。
* 洗面室に、八尾のタオルや家族のパジャマをきっちり収納できる、ジャストサイズの棚を作る。
このように、建物の構造と一体化させることで、空間を全く無駄にしない「設計に寸法を落とし込む」最高の形が実現します。
理想の暮らしは「計画」から生まれる
「家具の配置」や「インテリアデザイン」は、家づくりにおける最後の楽しい工程のように思えますが、
実は最初の設計段階で、どれだけ具体的な寸法を落とし込めるかが、成功の鍵を握っています。
この記事でお伝えした3つの秘訣、
1.設計に寸法を落とし込む(具体的なサイズと必要なスペースの確保)
2. 統一感(色や素材のルール決め)
3. 造作家具(デッドスペースと安全性の確保)
これらを意識して設計士と話し合えば、必ずあなたの理想を叶える、心地よく、洗練されたマイホームが実現します。
私たち地元の住宅会社は、八尾や大阪の暮らしを誰よりも理解しています。
単なる建物を建てるだけでなく、そこで営まれる「幸せな暮らし」をデザインすることが私たちの仕事です。
ご自身の持っている家具の寸法、新しく買いたい家具のイメージを、ぜひ設計の打ち合わせにお持ちください!

