山浦 莉弥のブログ

「おしゃれな家」の作り方とインテリアコーディネート

  • 2025月12年15日
  • 投稿者:山浦 莉弥

こんにちは!

住宅アドバイザーの山浦です。

お家づくりを考えている方、あるいは今のお住まいを「もっと素敵にしたい!」と模様替えを計画中の方にとって、「おしゃれなインテリア」は永遠のテーマですよね。

雑誌やSNSで見るような洗練された空間を、自分たちの家でも実現したい!そう願う方は本当に多く、私たちも日々、お客様の理想を形にするお手伝いをさせていただいています。

でも、「センスがないから無理かも…」「結局何から手を付ければいいの?」と、スタートラインで悩んでしまう方も少なくありません。

ご安心ください。私たちプロの目から見ると、「おしゃれな家」には必ず成功の法則があります。

それは、特別な才能ではなく、誰でも学べて実践できる「基本のルール」なんです。

地元大阪の気候や生活文化を踏まえつつ、お家づくりからDIY、模様替えまで、

どんな場面でも役立つ「失敗しないインテリアコーディネートの極意」を、具体的なテクニックと共にご紹介します。

なぜ「おしゃれ」は失敗する?

「雑誌の通りにしたはずなのに、なんだかピンとこない…」こういったご相談は、実はとても多いんです。

なぜなら、素敵に見えるインテリアでも、その土地の環境や「統一感」がなければ、残念ながら「失敗」に繋がってしまうからです。

特に八尾・大阪市内といった比較的密集した住宅地では、日当たり隣家との距離など、特有の環境条件があります。

窓からの光が少ないのに、濃い色や重い家具ばかりを選んでしまうと、どうしても圧迫感が出てしまう。これが、地元ならではの失敗の落とし穴の一つです。

そして、おしゃれに見えない最大の原因は、やはり「統一感のなさ」つまり「バラバラ感」です。

好きな色をたくさん取り入れた結果、空間にまとまりがなくなり、ごちゃごちゃした印象になる。異なる素材や質感(木材、金属、ガラスなど)がバラバラに存在し、視覚的に落ち着かない空間になる。

これらを避けるためには、プロが必ず意識する「黄金の三大原則」を知っておく必要があります。

誰でも簡単!「おしゃれの三大原則」カラー・マテリアル・レイアウト

プロのコーディネーターは、この3つの要素を意識して、「意図的」に美しい空間を作り上げています。特別なセンスは必要ありません。まずはこの基本を徹底しましょう。

1. 色を操る「黄金比」70:25:5の法則

おしゃれな空間の色は、「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」の3つで構成され、その比率に秘密があります。

  • ベースカラー(70%): 床、壁、天井などの内装材。空間の大部分を占め、「白・アイボリー・薄いグレー」など、彩度の低い色を選びます。これが失敗をしない土台です。

  • メインカラー(25%): ソファ、ダイニングテーブル、カーテンなどの大きな家具や布製品。空間の主役となる色で、「木の色」「落ち着いたアースカラー」などが人気です。

  • アクセントカラー(5%): クッション、小物、アートなどの小さなアイテム。空間の個性を出す色で、季節によって変えて楽しむのがおすすめです。この5%で遊びましょう!

 

「色が多い」と感じる場合は、まずベースカラーを徹底的に統一してみてください。それだけで見違えるほどスッキリとし、清潔感のある空間になります。

2. 素材(マテリアル)を揃えて統一感を出す

統一感は、色だけでなく「素材」からも生まれます。

例えば、ダイニングテーブルがオーク材(明るい木の色)なら、テレビボードやリビングテーブルの木材も同じ種類、または似た色味の木で揃えるようにします。

木目や質感、金属の色(アイアンか真鍮か)も揃えることで、空間全体にリズムと落ち着きが生まれます。

近年の家づくりでは、無垢材、和紙、自然素材を取り入れた「和モダン」も根強い人気です。

この場合は、それらの自然素材をメインマテリアルとして意識的に採用し、それ以外の素材の主張を抑えるのがコツです。

3. 家具の配置(レイアウト)で動線と空間を作る

どんなにおしゃれな家具でも、配置が悪ければ「使いにくい家」になり、結局は失敗と感じてしまいます。

レイアウトで最も重要なのは「動線(どうせん)」、つまり人がスムーズに歩ける道の確保です。

家具と家具の間は最低でも60cm、人がすれ違う場所やメインの通路は90cm以上の幅を確保しましょう。

また、「目線の高さを揃える」のもプロのテクニック。

ソファやサイドボード、棚の高さなど、いくつかの家具の高さを揃えると、部屋全体が整頓されて見え、より洗練された印象になります。

狭小地・収納不足を解決!八尾の暮らしに効く実用テクニック

八尾市や大阪市内で家づくりをする場合、土地の広さに制約があるケースも少なくありません。

「狭くてもおしゃれに住みたい!」という、地元ならではのお悩みを解決する実用的なテクニックもご紹介します。

狭い空間を広く見せるには、視覚トリックを活用します。

ベースカラーは白やアイボリーなどの膨張色で統一し、壁や天井を明るくすることで、空間が広く感じられます。

さらに、は空間を映し込み、「そこに空間がある」と錯覚させる効果があります。窓の反対側の壁に配置すると、外の景色も取り込め、開放感がグンとアップします。

そして、収納計画です。収納が足りないと、せっかくのおしゃれな空間もすぐに「生活感」に埋もれてしまいます。

色や形が揃った美しい雑貨は「魅せる収納(オープン棚)」へ日用品や書類など形がバラバラなものはすべて「隠す収納(扉付き棚)」へ。

このルールを徹底し、隠す収納の内部もカゴやボックスで整理整頓しておくのが鉄則です。

シーキューブの事例: 以前、狭小地で建てられたお客様には、階段下のデッドスペースに、ベンチ&収納をご提案しました。

これにより、限られた空間でも生活のゆとりと個性が表現できました。

照明計画がおしゃれ度を9割決める!プロの照明術

私たちプロは「家は照明で完成する」と言っても過言ではないと考えています。

照明計画一つで、空間の雰囲気、家族の気分、そしておしゃれ度が劇的に変わるんです。

日本の家でよく見られる、部屋の中央に大きなシーリングライトが一つある「一室一灯」は、部屋全体を均一に明るくしすぎてしまい、実は「のっぺりとした、味気ない空間」を作り出してしまいます。

おしゃれな空間は「多灯分散(たとうぶんさん)」から生まれます。

天井のダウンライト(全体照明)を抑えめにし、必要な場所にフロアスタンド、テーブルランプ、ペンダントライトなどを配置します。

明るい部分と影の部分、この「陰影(いんえい)」のコントラストこそが、空間に奥行きと豊かな表情を与え、ホテルライクな雰囲気を演出してくれます。

照明の光の色も大切です。

リビングや寝室には、リラックス効果があり温かみのある電球色(オレンジっぽい光)を選びます。特に冬の大阪の夜には、視覚的に暖かさを感じさせてくれます。

一方、キッチンや書斎には、作業に集中しやすい昼白色(自然光に近い光)を選ぶと、機能性が高まります。

プロが教える家づくりの心構え

インテリアコーディネートは、単に物を並べる作業ではありません。それは、「家族の未来をデザインする作業」だと私たちは思っています。

どれだけ最新のおしゃれを取り入れても、家族の想いがこもっていない家は、どこか冷たいもの。

心地いい家は、住む人たちの感情生活のリアルが反映されている家です。

「流行っているから」ではなく、

「このソファなら、休日に家族みんなでゴロ寝できる」

「この素材なら、子どもが汚してもすぐに拭けて安心」

といった、具体的な生活のシーンを想像しながら選びましょう。

そして、家族の旅行の写真、お子様の絵、趣味のコレクションなど、「家族だけの歴史」を感じさせるものを飾るスペースを大切にしてみてください。

これが、家にオリジナリティと温もりを与えてくれます。

また、もし家族間で好みが分かれてしまった時は、「ベースカラーとメインカラーを共通化」し、「アクセントカラーと小物で個性を分ける」のが解決策です。

家全体としては統一感がありつつ、それぞれの好きな雰囲気も楽しめる、「家族全員の心地よさ」が実現できるはずです。

最後に

八尾・大阪で家づくりを検討されている皆様、そして今お住まいの家をより良くしたいと願う皆様へ。

おしゃれなインテリアとは、高価な家具を揃えることではありません。それは、「統一感」と「住む人への配慮」から生まれます。

この記事でご紹介した「基本のルール」と、敷地の環境を踏まえた実用的なテクニックを活かして、あなたの家を「あなただけの、特別な場所」にしてください。

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