自分だけの居場所♪
- 2026月01年11日
こんにちは!住宅アドバイザーの山浦です。
近頃、八尾の街を歩いていると、新しい分譲地や建て替えの現場をよく目にします。
久宝寺の歴史ある街並みや、志紀周辺の落ち着いた住宅街。
それぞれに良さがありますが、家づくりを計画されている方と打ち合わせをしていると、皆さん共通して抱えていらっしゃる「小さくて、でも切実な悩み」があります。
それは、「せっかく建てるなら、どこかに『自分たちらしさ』を感じられる場所を作りたいけれど、具体的にどうすればいいかわからない」というものです。
大きな吹き抜けや豪華なシアタールームを作るのは、土地の広さや予算の都合で難しいかもしれない。
でも、たった0.5畳のスペースでも、そこが「お気に入りの場所」になれば、お家全体の満足度は驚くほど跳ね上がります。
今回は、大阪という限られた敷地条件の中で、「家の中に心地よいコーナーを作る方法」について、お伝えさせていただきます!
1. 「機能的な部屋」の中に、あえて作る「無駄という名の余白」
私たち大阪の人間は、昔から「もったいない」という言葉を大切にしてきました。
特に住宅密集地での家づくりでは、1平米も無駄にしないような効率的な間取りが求められます。
しかし、効率だけを追い求めて完成した家は、時に「息苦しさ」を感じさせてしまうことがあります。
最近、建築業界で注目されている「ヌック(Nook)」という言葉をご存知でしょうか。
もともとはスコットランドの言葉で「こぢんまりとした、居心地の良い場所」という意味です。
広いリビングの一角に、あえて少し天井を低くしたり、壁でゆるやかに囲ったりしたスペースを作る。
これが、今の日本の、特に大阪のような都市部の暮らしに驚くほどフィットするんです。
なぜなら、家族全員がLDKに集まっていても、それぞれが「自分の時間」を過ごしたいときがあるからです。
お父さんは隅っこで読書、子供たちはその横でパズル、お母さんはキッチン横のカウンターでちょっと一息。
「家族の気配は感じるけれど、自分の世界に没頭できる」。そんな絶妙な距離感を生んでくれるのが、お家の中の「コーナー」です。
正直に申し上げて、これは単なる流行ではありません。
共働きが増え、家での時間が貴重になった現代において、心の健康を保つための「必要不可欠な設備」だと言っても過言ではないと、私は考えています。
2. 八尾の風土を活かす、具体的な「居場所」のつくり方
では、具体的にどんな場所に、どんなコーナーを作ればいいのでしょうか。
八尾での暮らしをイメージしながら、いくつか実例を挙げてみましょう。
まずおすすめしたいのが、「窓辺のベンチ」です。
八尾にお住まいの方なら、東側にそびえる生駒山の稜線に馴染みがあるでしょう。
もし、その景色が取り込める方向に窓が作れるなら、窓の高さに合わせて奥行き45cmほどのベンチを造作してみてください。
朝、登校や出勤前のわずか10分。山の緑や空の色を眺めながらコーヒーを飲む。その時間は、高級なカフェに行くよりもずっと贅沢なリフレッシュタイムになります。
次に、家事を担う方へ提案したいのが、「キッチンと連動したワークスペース」です。
主婦・主夫の方々はとにかく忙しい。料理の合間に学校のプリントを確認したり、ちょっとスマホでレシピを調べたり。
そんなとき、ダイニングテーブルへ移動するのではなく、キッチンのすぐ横に1メートル足らずのカウンターがあるだけで、
そこが「司令塔」であり「隠れ家」になります。
壁にお気に入りのタイルを一枚貼るだけでも、そこは世界に一つだけの特別なコーナーに変わります。
そして、意外と見落とされがちなのが、「階段下の活用」です。
通常なら扉をつけて掃除機入れにするような場所を、あえてオープンにして、少し厚めのクッションを敷き詰めてみてください。
そこは子供たちにとって最高の秘密基地になりますし、ペットにとっても安心できる居場所になります。
大阪の家づくりにおいて、こうした「デッドスペースの有効活用」こそ、私たちプロの腕の見せ所でもあります。
3. 「なんとなく」を「最高」に変える、プロが教える3つの仕掛け
「よし、コーナーを作ろう!」と決めた際、失敗しないためにプロとして必ずアドバイスさせていただくポイントが3つあります。
これを知っているかどうかで、完成後の「座る回数」が変わります。
一つ目は、「照明の重心を下げる」ことです。
お部屋全体のシーリングライトだけで過ごすと、コーナーの輪郭がぼやけてしまいます。
お気に入りのコーナーには、ぜひ小さなペンダントライトを低めに吊るすか、壁にブラケットライトを取り付けてください。
暗闇の中にポッと光が灯る場所がある。それだけで、人の心は自然とそこへ吸い寄せられます。
光を「デザイン」することは、居心地をデザインすることと同義なのです。
二つ目は、「素材感に変化をつける」こと。
リビングと同じフローリングで続けるのも良いですが、その一角だけを「畳」にしたり、
あるいは少しざらつきのある「天然木」にしたり、足ざわりの違う素材を差し込んでみてください。
足の裏から伝わる感覚が変わると、脳は無意識にモードを切り替えます。
それは、日常から非日常へとスイッチを切り替えるための「境界線」になるのです。
三つ目は、「大阪の気候への配慮」です。
これは専門的な話になりますが、八尾や大阪市内は夏場の蒸し暑さが非常に厳しいエリアです。
窓際にコーナーを作る場合、断熱性能が低いと「夏は暑くて座れない、冬は寒くて寄り付けない」という悲しい結果になりかねません。
樹脂サッシや高性能な複層ガラスを選ぶのはもちろんのこと、空気が淀まないように小さな換気計画を立てる。
こうした「目に見えない部分の設計」が、10年後、20年後も愛されるコーナーであり続けるための条件です。
家づくりは、人生で一番大きな買い物だと言われます。
でも、私はそれ以上に「人生で一番楽しい冒険」であってほしいと願っています。
「3LDK」や「4LDK」という数字のパズルを解くだけの設計ではなく、大切なのは、そこであなたが、そしてご家族が、どんな顔をして笑っているかです。
雨の日に、街並みを眺めながら自分だけのコーナーで本を開く。
そんな何気ない瞬間に、「ああ、この家を建てて本当によかった」としみじみ感じていただけること。
それこそが、地元の住宅会社として私たちが提供したい一番の価値です。
あなたの「お気に入り」は、どんな形をしていますか? ぜひ、たくさんお話を聞かせてください。
私たちがその想いを、技術と知恵で、形にさせていただきます!

