大阪で3階建て住宅考え始めたら読むコラム 総合版

大阪で3階建てを考えたら【総合版】
― 狭小地・コスト・暮らし・将来まで、後悔しないためのすべて ―
はじめに|
「本当は2階建てがいい」
そう思いながら、3階建てを考えているあなたへ
家づくりの相談をしていると、
大阪で土地を探している多くの方が、ほぼ同じ言葉を口にされます。
「平屋が理想なんです…」
「できれば…2階建てがいいんです」
「でも、このエリアだと土地が高くて…」
「正直、3階建てには抵抗があります」
この気持ち、とてもよくわかります。
私自身、30年近く住宅の現場に立ち、
この大阪で、新築・建替え・狭小地・都市型住宅を中心に
700棟以上の家づくりに関わってきましたが、
3階建ては今でも“積極的に憧れて選ばれる家”というより、
「条件の中で、現実的に選ばれる家」であることが多いです。
ただ、ここで一つはっきり言えることがあります。
3階建ては、妥協の家ではありません。
正しく理解し、正しく設計すれば、
大阪という都市で「とても賢い選択」になる家です。
このコラムでは、
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なぜ大阪では3階建てが多いのか
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本当にコストは高いのか
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暮らしにくくならないのか
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将来、後悔しないのか
こうした疑問を、
感情・現実・数字・事例を交えながら、
一つずつ整理していきます。
なぜ大阪では木造3階建てが多いのか
理由①|「便利な場所」ほど土地が小さく、高い
大阪市内・八尾市・東大阪市・阿倍野区など、
駅近・生活利便性の高いエリアでは、
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25坪
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20坪
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15坪
もしくはそれ以下でも、大阪ではそのような大きさで家づくりを検討する土地となることは珍しくありません。
理想の30坪以上の土地を探そう!そんな風に考えてみ始めたとき…
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価格が一気に跳ね上がる
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エリアを再検討しなといといけない
という現実に直面します。
つまり多くの方は、
「広さ」ではなく「立地」を優先してことが一番の源です。
理由②|平面で広さを取れないなら、縦に使う
例で、25坪の土地で、2階建てを建てた場合、
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駐車場1台
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建ぺい率
-
法規制
これらを考えると、
延床面積は25〜28坪程度になることも少なくありません。
一方、3階建てにすると、
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同じ土地でも延床35〜40坪が確保できる
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家族構成に合った部屋数が取れる
「狭い土地でも、ちゃんと暮らせる家」に近づくのです。
3階建て=高い?
コストの“誤解”を整理する
よくある誤解
「3階建ては構造が大変だから、すごく高いですよね?」
結論から言うと、
“思われているほど”高くはなりません。
実際のコスト構造
確かに3階建ては、
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構造計算がより厳しくなる
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柱・梁・金物が増える
ため、
構造体部分でコストは上がります。
ただ一方で、
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基礎面積は小さくなる
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屋根面積も小さくなる
という減額要素もあります。
結果として多くのケースでは、
坪単価で+3万円程度
30坪の同じ床面積の住宅ならば90万~100万程度
に収まることがほとんどです。
例え話で考えてみましょう
同じ40坪の家を建てるとします。
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2階建て:20坪×2階
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3階建て:13〜14坪×3階
2階建ては「どっしり」
3階建ては「縦にすっきり」
使う材料の量だけで見れば、
そこまで極端な差は出ません。
コスパの分かれ道|
3階建てで「高くなる家」と「抑えられる家」の違い
高くなりやすい例
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インナーガレージを造る
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各階にトイレ・洗面を設ける
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階段ホール・廊下が多い
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吹き抜け+断熱不足
抑えやすい考え方
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車は外置きで建物をコンパクトに
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水回りは2か所以内に集約
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廊下を減らしLDK中心の動線
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断熱性能を上げて空調効率を確保
**3階建ては「積み足すほど高くなる家」**です。
だからこそ、
「何をやらないか」を決めることが重要になります。
3階建ては暮らしにくい?
家事動線・生活動線のリアル
よくある不安
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洗濯が大変そう
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階段がつらそう
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行ったり来たりが増えそう
これも設計次第で、
“大変な家”にも“ラクな家”にもなります。
洗濯動線の例
失敗しやすい例
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1階洗濯 → 3階干し場 → 1階収納
改善例
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2階LDK+洗濯
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同階に室内干し・収納
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上下移動を減らす
家事は「距離」より「回数」が負担になります。
階段の考え方も重要です
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折り返し階段より直線階段
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上り下りの“踊り場”を確保
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将来、**クマリフト(階段昇降機)**が設置できる寸法
「将来1階で生活できない=失敗」ではありません。
将来に“対応できる余白”があるかが大切です。
建売3階建てと注文住宅3階建ての違い
建売の3階建てが悪い、という話ではありません。
ただし、
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敷地ギリギリ
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廊下が多い
-
断熱・動線が後回し
というケースも少なくありません。
注文住宅では、
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その土地専用の動線
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そこに住まう家族構成に合った配置
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将来の暮らし方
を織り込めます。
メンテナンスと将来コストの現実
3階建て特有の注意点
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エアコン室外機の位置
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給排水設備の配置
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足場が必要な外部作業
例えば、
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3階外壁側の室外機
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3階水回りの外部配管
は、
将来の工事費が高くなりがちです。
だからこそ、
「今だけ」ではなく
「10年後・20年後」を想定した配置
が重要になります。
老後も住める3階建てはつくれるのか
答えは、YESです。
ただし条件があります。
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階段が安全であること
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1フロアに生活機能を集約できること
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将来の設備追加が可能なこと
実際に、
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子育て期:3階までフル活用
-
老後:2階完結の生活
へと移行されるご家族も多くおられます。
最後に
3階建ては「仕方なく」ではなく「納得して選ぶ家」
大阪で家を建てるということは、
土地条件と向き合うことです。
その中で3階建ては、
-
妥協の選択
ではなく -
条件を理解した上での戦略的選択
になり得ます。
大切なのは、
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メリットとデメリットを知ること
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数字と暮らしを結びつけること
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経験のある人に相談すること
です。
ご相談の前に
もし今、
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3階建てに抵抗がある
-
でも他に選択肢が見えない
-
本当にこれでいいのか迷っている
そんな状態でしたら、
一度、整理するだけでも構いません。
大阪・八尾・阿倍野エリアで
狭小地・都市型住宅を数多く手がけてきた立場から、
あなたの条件を一緒に読み解きます。

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安本昌巨 ブログ用プロフィール
株式会社シーキューブ代表取締役。二級建築士。
住宅業界歴28年以上。
大手ハウスメーカーの下請け工事店として現場経験を積み、新築・リノベーション・不動産まで幅広く携わり、これまで累計700棟以上のご家族様の住まいづくりに関わってきました。
大阪を中心に、狭小地や都市部住宅など条件の難しい住まいにも数多く向き合う中、
「どんな家を建てるか以上に、誰に相談するかが、暮らしの満足度を左右する」
ということを実感しています。
著書『家づくり 絆づくり 幸せづくり』(刊・エルハウス)では、住まいを通じた家族の関係性について発信。
また、79.2MHz FMやお『OH家エーあなたのおうちの相談室』では、メインコメンテーターとして、専門的な住宅の話をできるだけ分かりやすく伝えることを大切にしています。
小学生のころまで、冬になると一度外へ出なければ入れなかった祖父の家の寒いお風呂。
そして大学生のとき、神戸で阪神・淡路大震災を経験し、被災した友人たちの家を何軒も見て回ったこと。
これらの体験から、
「家は性能以上に、日常と命を守る場所だ」
と確信するようになりました。
家を単なる「性能商品」としてではなく、
「住み心地そのものを性能として考える」
そんな住まいの相談相手として、気軽に声をかけていただけたら嬉しいです
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