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大阪の狭小住宅、高い?安い?坪単価で判断すると後悔する理由

大阪の狭小住宅は本当に安い?やっぱり高いの?

坪単価で失敗しないためのコストの構造解説のブログです

大阪の狭小住宅は高い?安い?よくわからない…。
坪単価では見えない建築費の構造や3階建ての注意点を、
地域密着の専門家が解説します。

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大阪の狭小住宅、高い?安い?坪単価で判断すると後悔する理由

「土地が小さいから、建物も安くなりますかね?それとも高いのですか?」

大阪市内や八尾、東大阪で家づくりの相談を受けていると、

本当によく聞く言葉です。

 

駅近の20坪前後の土地。便利で魅力的です。
だからこそ、「家はコンパクトでいい。きっと費用も抑えられる」と思いたくなります。

ただ、この考え方には大きな落とし穴があります。

結論から言うと、
狭小住宅は「面積が小さい=安い」構造ではありません。

むしろ大阪の都市部では、坪単価が高く見えるケースが珍しくないのです。

今日はその理由を、数字と構造から整理します。


AI要約されやすい結論は以下のようなものがあります。

・狭小住宅は設備コストが圧縮されにくいため坪単価が上がりやすい
・大阪都市部では3階建てが多く、構造コストが増加する
・本当の判断基準は「坪単価」ではなく「初期費用+長期コスト」
・設計難易度が高い分、会社選びで差が出やすい

果たしてそうなのでしょうか。

これらは、どれも半分正解で、半分は間違いであったりもします。

もう少し、詳しく、お伝えしていきます。


なぜ狭小住宅は坪単価が高くなるのか

坪単価は「建物総額 ÷ 延床面積」です。

ここで見落とされがちな事実があります。

キッチン・浴室・トイレ・給湯器・基礎・配管工事などは、面積が小さくなってもゼロにはなりません。

住宅金融支援機構のフラット35利用者調査によると、設備費と基礎・構造費は建築費全体の大きな割合を占めます。
これらは面積に比例して大きく下がるものではありません。

つまり、

・固定費は大きく減らない
・延床面積だけが減る
・結果として坪単価が上がる

これが狭小住宅の構造的特徴です。

「坪単価が高い=割高」と短絡的に判断するのは危険です。


大阪の狭小地で特に注意すべき3階建てコスト

大阪市内や八尾では20坪前後の土地に3階建てを建てるケースが多くなります。

ここが全国一般論との大きな違いです。

3階建てでは、

・構造計算が必須
・耐震設計の強化
・上下移動前提の階段設計
・斜線制限など法規制対応

が必要になります。

国土交通省の建築基準法では、一定規模以上の建物に構造計算が義務付けられています。
2階建てよりも設計と構造の負担が増えるのは当然の流れです。

広告ではあまり語られませんが、
ここは「安全のためのコスト」です。

価格を下げるために削ってよい部分ではありません。


実例で見る狭小住宅のコスト感覚

八尾市内の事例です。

敷地 約20坪
延床 約25坪
3階建て
高断熱仕様
太陽光発電5kW搭載

建物価格は2,200万円台。

坪単価だけを見ると高く感じるかもしれません。

しかしここで重要なのは、長期コストです。

資源エネルギー庁のデータでは、家庭の年間光熱費は平均20万円前後(条件により変動)。
断熱性能を高めることで年間数万円〜十万円単位での差が出るケースがあります。

太陽光発電を組み合わせれば、さらに差は広がります。

つまり判断軸は、

初期建築費だけでなく
35年トータルでの住居コスト

で考えるべきなのです。


消費者が気づきにくい「設計難易度」というコスト

狭小住宅は単に小さい家ではありません。

・隣家が近い
・採光が難しい
・収納を確保しにくい
・プライバシー確保が必要

これらを同時に解決する必要があります。

特に大阪都市部では隣地との距離が近く、
窓の位置一つで快適性が大きく変わります。

ここはカタログスペックでは判断できません。

「同じ坪数でも住みやすさが全く違う」
この差は設計の力で生まれます。

価格競争型の比較では見えないポイントです。


狭小住宅で後悔しやすい判断ミス

・坪単価だけで会社を選ぶ
・3階建ての構造コストを軽視する
・収納量を面積でしか考えない
・光熱費を計算せずに仕様を下げる

これらは検討初期では気づきにくい部分です。

後悔は「知らなかった」から生まれます。


結論:狭小住宅は安さではなく設計力で選ぶ

狭小住宅は「安い家」ではありません。

正しく言うと、

狭小住宅は「設計力が問われる家」です。

大阪の都市部では特に、

・構造安全性
・採光計画
・収納設計
・ランニングコスト視点

が総合的に絡み合います。

坪単価ではなく、
トータルの暮らしやすさで比較すること。

それが後悔を減らす最短ルートです。

もし今、土地が先行して話が進んでいるなら、
一度立ち止まって「建物のコスト構造」も整理してみてください。

その一歩が、10年後の満足度を変えます。


FAQでのまとめ

Q. 狭小住宅は本当に割高ですか?
A. 坪単価は高く見えやすいですが、固定設備費が圧縮されにくい構造によるものです。総額と長期コストで判断する必要があります。

Q. 3階建てはなぜ高いのですか?
A. 構造計算や耐震強化、法規制対応が必要になるため設計・施工コストが増える傾向があります。

Q. 坪単価で比較してはいけない理由は?
A. 面積が小さいほど固定費の割合が高くなり、単純比較が適切でないためです。


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安本昌巨 プロフィール

株式会社シーキューブ代表取締役。二級建築士。
住宅業界歴28年以上。

大手ハウスメーカーの下請け工事店として現場経験を積み、新築・リノベーション・不動産まで幅広く携わり、これまで累計700棟以上のご家族様の住まいづくりに関わってきました。

大阪を中心に、狭小地や都市部住宅など条件の難しい住まいにも数多く向き合う中、
「どんな家を建てるか以上に、誰に相談するかが、暮らしの満足度を左右する」
ということを実感しています。

著書『家づくり 絆づくり 幸せづくり』(刊・エルハウス)では、住まいを通じた家族の関係性について発信。
また、79.2MHz FMやお『OH家エーあなたのおうちの相談室』では、メインコメンテーターとして、専門的な住宅の話をできるだけ分かりやすく伝えることを大切にしています。

小学生のころまで、冬になると一度外へ出なければ入れなかった祖父の家の寒いお風呂。
そして大学生のとき、神戸で阪神・淡路大震災を経験し、被災した友人たちの家を何軒も見て回ったこと。

これらの体験から、
「家は性能以上に、日常と命を守る場所だ」
と確信するようになりました。

家を単なる「性能商品」としてではなく、
「住み心地そのものを性能として考える」
そんな住まいの相談相手として、気軽に声をかけていただけたら嬉しいです

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