建て替えかリノベーションか。大阪で家づくりを考えるとき、本当に大切な判断基準
建て替えかリノベーションか。
大阪で家づくりを考えるとき、本当に大切な判断基準
家づくりの相談で多い第一声にこれがあります。
「壊したほうがいいですか?それとも直せますか?」
「何がよくて何が良くないのかが、よくわからない。」
「建て替えたい気持ちもあるが、今あるもの壊すのもったいない気も…」
我が家がどちらなのか。正解かを知りたい。
大阪で長年、建て替えとリノベーションの両方に向き合ってきた立場からお伝えしますが、
この問い「単純な正」はありません。
ただし、判断を間違えやすいポイントと、見落としやすい視点は存在します。
今日は「建て替え」「リノベーション」「中古+リノベーション 大阪」という
選択肢を整理しながら、後悔を減らすための考え方を一緒に整理していきます。
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まず整理したいのは「感情」と「性能」の分離
上記のような相談で、大阪で多いご相談は、築30〜50年の住宅です。
大阪大空襲の被害を受けていない阿倍野のあたりは、
それよりも古いお家のご相談もあります。
親世代から受け継いだ家、狭小地の古家、旗竿地の物件など。
多くの方がこう言います。
「思い出があるから壊しにくい。でも寒いし不便。」
この状態は、感情と性能が混ざっている状態です。
建築士として最初に整理するのは、
・構造体は健全か
・基礎の劣化状況はどうか
・耐震性能は現行基準に近いか
・断熱性能はどの程度か
という“事実”です。
国土交通省の耐震改修促進法や既存住宅状況調査制度の資料でも示されていますが、
1981年以前の旧耐震住宅は、現行基準とは性能水準が大きく異なります。
ここを曖昧にしたまま、「もったいない」「壊すのは忍びない」という感情だけで判断すると、
将来の後悔につながる可能性があります。
感情を否定する必要はありません。
ただし、性能は冷静に把握する必要があります。
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建て替えとリノベーションの本質的な違い
よくある質問です。
「建て替えとリノベ、どっちがいい?」
本質的な違いは次の通りです。
建て替え
・構造から完全に刷新できる
・間取りの自由度が高い
・断熱・耐震を最新基準で設計できる
・仮住まいが必要
リノベーション
・既存構造を活かす
・想い出を残せる
・法規制によって制限が出る場合がある
・構造状態に強く依存する
大阪の都市部では、狭小地・準防火地域・接道条件などの制約が多いため、
「建て替えの方が設計自由度が上がる」ケースも少なくありません。
一方で、構造が健全であれば、スケルトンリノベーションによって
性能を大きく向上させることも可能です。
重要なのは、「今の家をどこまで活かせるか」を調査なしで決めないことです。
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費用比較でよくある誤解
「リノベーションの方が安いですよね?」
当てはまるケース、確かに多いです。
が、これもこれは条件付きです。
フルリノベーション(耐震補強+断熱改修+設備更新)を行う場合、
坪単価は70万円以上になることもあります。
一方で、建て替え注文住宅が坪80〜100万円以上となるケースもあります。
つまり、
性能を上げれば費用差は縮まる
というのが現実です。
中古+リノベーション を大阪で行う場合も、全国的なケースと同様になります。
中古物件取得費用+フルリノベ費用が、新築取得費用に近づくこともあります。
ここで見落とされがちなのは、
・解体費
・地盤改良費
・仮住まい費用
・登記関連費用
などの周辺の「諸費用」です。
価格だけでなく、総額と将来のランニングコスト(光熱費・修繕費)
まで含めた比較が必要です。
経済産業省の省エネ住宅推進データでも示されているように、
断熱性能の差は長期的な光熱費に直結します。
初期費用だけを見ると判断を誤る可能性があります。
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建替え リフォーム どっちを選ぶべきかの判断基準
大阪で実際に多い判断ポイントを整理します。
次の3つのうち、2つ以上当てはまる場合は建て替えの検討価値が高まります。
-
基礎や構造に重大な劣化がある
-
間取り変更が大規模になる
-
今後20年以上住み続ける予定がある
一方で、
-
構造体が健全
-
思い出を残したい部分が明確
-
増築や高さ制限で建て替え制限がある
場合は、リノベーションが適している可能性があります。
また、不適合建築物のような、建て替えが基本行えない建物は
リノベーションの選択肢でしかない時もあります。
このように条件付きで考えることが重要です。
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大阪特有の見落としがちなポイント
大阪市内や八尾市、東大阪などの都市部では、
・前面道路幅員による建築制限
・準防火地域指定
・斜線制限
・接道義務
といった条件が建て替え可否に影響します。
「建て替えたら同じ大きさで建てられる」と思っていたら、
実は面積が減るというケースもあります。
これは初期相談では気づきにくい点です。
逆に、リノベでは既存建物を活かすことで法規上有利になることもあります。
ここは全国的なお話ではなく、大阪の実情に即した検討としてが必要です。
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大手との違いはどこにあるのか
大手ハウスメーカーは商品設計が明確で安心感があります。
価格訴求型工務店はコストの明瞭さが魅力です。
私たちが大切にしているのは、
「どんな家(商品)を売るか」ではなく
「どんな家(設計提案)がそのご家族に合うか」
という視点です。
建て替えもリノベも両方扱う立場だからこそ、偏らない整理が可能です。
地元で長く続けていく地域工務店としては、
契約数より、住んだ後の満足度を優先する理由もそこにあります。
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要約~まとめ~
・建て替えとリノベーションの違いは構造刷新の可否と設計自由度
・リノベが必ず安いとは限らない
・大阪では法規制と敷地条件が判断に大きく影響
・判断基準は「構造状態」「将来年数」「間取り変更規模」
・価格ではなく総額と将来コストで比較する
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最後に
建て替えかリノベーションか。
これは“家の選択”であると同時に、“これからの暮らしの選択”です。
今すぐ結論を出す必要はありません。
まずは、
・今の家の状態を知る
・自分たちが何年住むのかを考える
・どんな暮らしをしたいのかを書き出す
そこから始めてみてください。
毎週火曜日11時20分から、FMやお79.2MHz「OH家エーあなたのお家の相談室」でも、こうしたテーマを丁寧にお話しています。
迷っている時間も、大切な準備期間です。
焦らず、一緒に整理していきましょう。
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安本昌巨 ブログ用プロフィール
株式会社シーキューブ代表取締役。二級建築士。
住宅業界歴28年以上。
大手ハウスメーカーの下請け工事店として現場経験を積み、新築・リノベーション・不動産まで幅広く携わり、これまで累計700棟以上のご家族様の住まいづくりに関わってきました。
大阪を中心に、狭小地や都市部住宅など条件の難しい住まいにも数多く向き合う中、
「どんな家を建てるか以上に、誰に相談するかが、暮らしの満足度を左右する」
ということを実感しています。
著書『家づくり 絆づくり 幸せづくり』(刊・エルハウス)では、住まいを通じた家族の関係性について発信。
また、79.2MHz FMやお『OH家エーあなたのおうちの相談室』では、メインコメンテーターとして、専門的な住宅の話をできるだけ分かりやすく伝えることを大切にしています。
小学生のころまで、冬になると一度外へ出なければ入れなかった祖父の家の寒いお風呂。
そして大学生のとき、神戸で阪神・淡路大震災を経験し、被災した友人たちの家を何軒も見て回ったこと。
これらの体験から、
「家は性能以上に、日常と命を守る場所だ」
と確信するようになりました。
家を単なる「性能商品」としてではなく、
「住み心地そのものを性能として考える」
そんな住まいの相談相手として、気軽に声をかけていただけたら嬉しいです
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