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全館空調とは?その仕組みとメリット・デメリット

 

新築を考えていて全館空調を検討されている方。

ハウスメーカーの展示場でも聞くし、地元の完成見学会でもちょくちょく聞くし、快適だとは思うけど どうなのだろうか?

こういった疑問にお答えます。

 

本記事のテーマ 今回は、全館空調について徹底解説していきます。

 

①全館空調とは・その特徴

②全館空調を運転する時期と季節

③全館空調とエアコンとの違い

④全館空調のメリット・デメリット

⑤全館空調を検討する際に確認しておくべきこと

⑥全館空調をオススメしたい人・オススメしない人

⑦全館空調に必要な断熱性能

⑧まとめ

 

今回はこの8点についてお話します。

 

この記事は「これから注文住宅で全館空調を採用して新築を建てたいけど、要点つかんでどうやって判断すれば良いのか分からないよ」という方に向けて書いています。

この記事は読むことで「全館空調の特徴や計画する上での考え方、自分たちに合うor合わない?」までイメージできるようになります。

 

①全館空調とは・その特徴

家中の空気を一年中快適温度に保ち、家中の空気を一括で調整・管理できる空調システムのことをいいます。

1台で「空気清浄・冷暖房」(種類によっては換気)といった役割をこなします。

リビングやダイニングだけでなく洗面所やトイレなど家全体を均一な温度に保ちます。

基本的には24時間つけっぱなしで、家全体を快適な室温・湿度に調整します。

 

日本の気候は夏暑く、冬は寒いという特徴があります。

日本の冷暖房は、「人のいる部屋をいる時だけ」使う部分間欠空調(人がいる部屋のみ空調)「局所冷暖房」が一般的な考え方です。

必然的に家の中に温度差ができ、例えば寒い廊下や脱衣室等、それが健康リスクや不快さに繋がっています。

それを解決するために「全館空調」は、とても良いシステムと言えるでしょう。

ヒートショック対策ができ、健康面でのリスクも軽減します。

※ヒートショックとは、寒い脱衣所で着替えをし、熱いお湯に浸かった時に急激な温度差により血圧が大きく変動することです。

失神や心筋梗塞などを引き起こし最悪の場合は死亡することも。

全国の交通死亡事故の5倍は家の中でのヒートショックの事故で亡くなられており、その殆どが浴室で起きています。

 

 

②全館空調を運転する時期と季節

全館空調は主に、夏と冬のみ運転します。つまり、春と秋は運転を停止させることも機種よってはあります。

全館空調の電気代は平均で毎月4,00015,000円程度で、木造か鉄骨造か、また建物の大きさによって変わってきます。

 

一般住宅ですと、冬場に室内のエアコンや冷暖房器具で暖めたリビングは20℃になりますが、その他の部屋は15℃以下に、玄関は10℃まで低下します。

全館空調を搭載した家は、ほとんど部屋が20℃で、玄関のみ18℃くらいになります。

家中の温度を一定にすることによって室内を移動するストレスがなくなり、家で活動的になります。

また、ヒートショックのリスクも軽減できます。

北側の洗面所・脱衣室なども同じ温度になるので、うまくコントロールされているのがわかる空調システムです。

 

 

③全館空調とエアコンとの違い

エアコンの特徴

・各部屋にリモコンで急激に冷やしたり、暖めたりでき、最新のエアコンはお掃除機能等がついている。

・フィルターや室外機が一台ずつについている。

 

全館空調の特徴

・家全体でまたは1階、2階の階層ごとに運転が可能ですが急激に瞬間的にその場の温度を変えられない急速に快適にできない。

・暖房、冷房、除湿など基本的な機能しかついていない。

最新のエアコンのようにお掃除機能や某メーカーのプラズマクラスター機能等はない。

・部屋ごとに設置しないので、あくまで家全体の温度をコントロールする仕組みとなっている。

 

 

④全館空調のメリット・デメリット

メリット

・家中どこに行っても快適で温度差がない。洗面所・お風呂も温度差が少ない。

・床下も暖かいので上下温度差が少ない。

・風が来ない全館空調はじんわりと空気が対流・循環するのでエアコン特有の風が直接当たる感覚がない。

・運転の機械音が静か。

・部屋干しができる、梅雨時期もジメジメせず、サラッと過ごせる、快眠もサポート。

・真夏でも玄関を開けた瞬間から快適でLDKも同じく快適。

・ホールとの温度差を抑え、移動によるストレスを抑制。

・朝方の冷え込みも軽減し、朝起きた瞬間に布団から出られる快適性がある。

・室外機の設置を1台で賄える。

各部屋に壁付けエアコンを設置するよりも台数が圧倒的に減り、家の外観がスッキリとする。
「一般の家」の冬場は床暖房や石油ファンヒーター・ストーブも必要なので光熱費が割高になる。
全館空調なら追加の暖房不要でよりお得になる。

 

デメリット

・快適すぎてエアコンに戻れない。

・立ち上がりの運転する際に非常に多くの電気代がかかる。

例えば外気温と室内の温度を調整するために運転を停止しても、数日の間に気温が変化し もう一度運転を再開させると電気代がかかる。

・すぐに冷やしたり、暖かくしたりできない。

・オール電化住宅の場合、日中の電気代が高いため電気代も高額になる。

・故障した際に全館空調を取り換えるという選択ができない。

全館空調を搭載した家の場合は、修理をし続けることになる。

・機械室のいる全館空調の場合は、夜中に機械室の近くで寝る場合は音が聞こえる。

機械室を寝室の近くにしない設計が必要。

・初期費用が高く全館空調は高額になる。100〜250万円程度の初期費用がかかる。

35年の住宅ローンで毎月4,0007,000円負担が増える。

・人によっては加湿器必須。

全館空調の機種によっては電気代が冬場はかなり高くなる。

・狭小地の3階建てた場合は、全館空調の設備が場所を取り、間取りに影響することがある。

 

 

⑨全館空調を検討する際に確認しておくべきこと

全館空調には空気清浄機能 外気取入側フィルター 室内側の排気フィルターがついており、全館空調のメンテナンスとお掃除はエアコンと同様にフィルター掃除が必要になります。

フィルターは定期的に掃除機やブラシ等でほこりを取る必要があり、掃除機を使用したり汚れが目立っていれば洗ったり干す必要はあります。

床のガラリ等がある場合は、当然ホコリがたまりますので、定期的にアミを外し中のゴミを取り出しキレイにする必要があります。

 

室内リモコンに掃除のタイミングをお知らせする機能があり、家全体の快適空間をコントロールするものなので1ヶ月~6ヶ月等まめな掃除が必要になります。

全館空調本体の保証期間は2年〜10年であり、ほとんどのハウスメーカーが10年保証です。

家全体をまかなう空調設備なので、しっかりとした保証期間があります。

初期保証は短いですが、オプション料金を支払えば保証期間を延長できるハウスメーカーもあるので、最長保証を選択しておくのがいいかと思います。

搭載する場合は必ず保証期間を確認しましょう。

 

また、トラブルを回避するため全館空調が壊れたときに備えましょう。

全館空調はほとんどのハウスメーカーのものが春と秋は運転しません。

つまり、故障していても気がつき難いのです。

夏と冬の運転している時に故障に気づくことがありますので、こたつ、ストーブ、ヒーターや扇風機などの備えはできれば必要です。

故障してから修理が完了するまでの期間は2週間程度かかります。

大型の加湿器は必須です。

各部屋の設置する普通のエアコンとは違って、家全体に空気が行き渡ります。湿度計を家の中に置き、良質な湿度をコントロールするようにしましょう。

快適に過ごせる適正湿度は40%~60%です。

この湿度を保てるように調整しておくと、より快適に過ごすことが出来ます。

 

電気代のあまりかからない全館空調を選択するとアパートの電気代とあまり変わらなくなります。

全館空調の場合は小屋裏に設置か、機械室を新たに設けて設置することになります。

小屋裏に全館空調設備をつける場合は、ハシゴがつくようになります。

全館空調の機種は色々とありますので除湿機能が付いてものを選択しましょう。

梅雨時期や夏のジメジメした時期には特に除湿機能が付いているとより涼しく感じる事ができ、カビ対策にも効果的です。

タイマー設定で空調をあまり必要としない時間帯の温度設定を暖房なら低め、冷房なら高めのキープ運転のタイマー設定が可能です。

キープ設定に切り替える時刻をあらかじめタイマー設定をしておけば自動的にキープ運転となり省エネ効果が期待できます。

 

 

⑥全館空調をオススメしたい人・オススメしない人

・冬の朝の着替えが寒くて嫌になる。

・エアコンの風が嫌い

・吹き抜けやリビング階段で2階と空間が繋がる間取りの予定の方。

・冷え性で寒い日は貧血気味の方。

・ご高齢の方や乳児がいるご家庭。

・お風呂に入る時や着替える時に寒い。

・全館空調システムに憧れがある。

・外に洗濯物を干したくない。

・花粉症の症状を軽減したい。 

・朝起きるのがツライ

お肌を気にする方や、エアコンの空気が直接肌に当たるのは気になるという方

 

オススメしない人

・住宅資金に余裕がなく毎月の返済がギリギリの方

・毎月の電気代が気になってしまう。

・不在時の全館空調の運転がもったいないと思う方。

・15年後に来るかもしれない修理代が用意できない方。

 

 

⑦全館空調に必要な断熱性能

全館空調を採用するなら、断熱性能もしっかりしていないといけません。

出来れば建物は標準でC1.0(建物の隙間面積の数値)を下回るような住宅性能にしましょう(省エネ住宅の新基準「ZEH」以上の断熱性能)

全館空調を搭載する家は、断熱性能は高い水準でないと電気代がかかってしまいます。

ワンランク上の省エネ基準「ZEH」を上回る断熱性能を有するシーキューブの住まい。

従来の基準より高い省エネ性を持つ住まいに太陽光発電を設置し『創エネ』を組み合わせることで、エネルギー収支ゼロの住まいを実現できます。

断熱材で家全体を魔法瓶のようにすき間なく包み込みます。

 

 

⑧まとめ

住宅の断熱性能は上がっていますが、エアコンだけでは冷暖房をつけた部屋しか室温をコントロールできません。

全館空調を導入すれば、エアコンを入れた部屋以外に行っても不快な思いをせずに済みます。

初期費用も電気代もかかりますが、全館空調に勝る快適設備はありません。

一度快適さを経験するとあまりの全館空調の快適さに各部屋を空調するエアコンのみには戻れなくなります。

全館空調の暖気が床付近から吹き出すタイプの空調システムは、寒い冬でも足元はいつもぽかぽかで過ごせます。

もし全館空調を体験したことがない方は、一度全館空調が取り付けしてあるモデルハウスや完成見学会に参加してみましょう。

【快適性を求めるために】全館空調分の金額が用意できるかどうかが採用を判断するポイントになります。

快適な生活をするために全館空調は必要な出費かもしれませんね。