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気になる「空き家」問題~現状から活用法まで~中古住宅を上手に活用

皆様、空き家と聞いてどう思われますでしょうか?
何年か前までは、新しく住むなら新築だと思われる方が圧倒的に多かったのですが、
最近は空き家や中古住宅にリノベーションして住むのも珍しくなくなってきました。

空き家は戦後からの住宅問題から、今後の日本の住宅政策まで幅広く色んな事情が絡み合っています。
今回のコラムでより深く「空き家」について知って頂ければと思います。

①空き家問題
②外国との中古住宅流通の比較
③日本の現状
④中古住宅の意識・意見・見解
⑤これからの人工と空き家
⑥もし中古住宅に住むことを選択したら?
⑦今後の日本政府の対応
⑧活性化の為の法整備
⑨中古住宅に住む時の注意点
⑩あとがき


今回はこの10点についてお話します。




①空き家問題
日本の「空き家問題」は実は深刻化しています。
日本の2020年の新設住宅着工戸数は26万棟であり2030年には20万戸との予想がなされています。
日本には現在空き家が約850万戸もありますが、毎年新築物件を作り続けています。

何故、他国と比べて日本の空き家は多いのでしょうか?
日本の場合は、戦後から特に昭和にかけて一貫して持ち家の数は上昇し、
高度成長期の人口増加に伴い住宅不足に対応するように新築が大量供給されました。
その間に建てられた家の材料は耐久性がなく、物件の質が落ち、住宅寿命が短いものが大半を占めています。

また、無秩序に市街地からその周辺まで建物が広げられ、立地条件の良くない住宅も多く供給されました。
そのことから戦後は、再活用が難しい住宅が大量に建てられました。
しかし、日本が人口減少になると、条件の悪い住宅は引継ぎ手がなく、やがて放置されるようになりました。

この背景には、戦後の住宅市場が劣悪で雨さえ凌げればの使い捨て型の構造になっていたことがあります。
都心部でも木造住宅密集地域などでは、違法に建てられた建物も多く、壁と屋根があれば良く勝手に増築したり、
現在の法令では違法状態で再建築できない土地の場合空き家がそのまま放置されました。

②外国との中古住宅流通の比較 
ヨーロッパやアメリカは長持ちする住宅を建て、DIYしながら資産価値の高い家を住み継ぐ文化だと言えます。
自宅の資産価値は日本の数倍になる時もあります。

逆に日本では新築に住んだ瞬間に価値が下がると言われており、
30年以上経つと土地の上に建つ建物の資産価値はゼロとなり、負動産と言われる所以(ゆえん)です。

ヨーロッパやアメリカの住宅市場では、新築と中古を合わせた全住宅取引のうち、中古の割合が70~90%程度を占めるのに対し、
日本ではその比率は10%台半ばという極めて低い状態になっています。


③日本の現状
日本では、空き家が増加する現在でも年間90万戸(持ち家・分譲・貸家)ほどの住宅が新築されています。
日本の住宅市場は、空き家が年々増加する一方であり、新築住宅が造られ続けるという状況に陥っています。

ここまで空き家が全国的に増加している現状について述べてきましたが、
このままで推移すると、空き家率はどの程度まで上昇するのでしょうか?


④中古住宅の意識・意見・見解
日本の住宅は築年数によって耐震性に差があるので、新しい家の方が安全という意識があると思います。
地震の少ない国とはそこがまず違うと思います。
あとは税制。日本の家屋は築20年ちょっとでも価値がなくなるという制度になってるので、
価値のないものにお金かけてメンテナンスするより、建て替えようとなります。
欧米だと中古住宅の上物もちゃんと値がついているのでメンテナンスも怠らないし、古くてもしっかり手入れされていて、新築以上の値段で売れる家も結構あります。
日本の都市部には再建築不可物件なども多く、売れない空き家になりかねない。

中古住宅でも構わないが、築浅でない限りメンテナンス状況で大きな差があることがある。
どんなメンテをされてきたかも、分からないから恐ろしくて手が出ない。

築20年物件でもよく見たら、震災の液状化で地盤が傾いてるところもある。
雨漏り直した履歴がありますなどだけで、告知事項が無い感じです。
車みたいにメンテナンスノートがついていて、何をしていたのか分かる仕組みになっていて欲しい。


空き家のまま放置しても所有者のコスト負担は少ない。
中古といってもボロボロだから空き家なのであり、住めるレベルの空き家は少ない。
リフォームするにも耐震やら断熱を考えると立て直す方が早いかもしれない。

新築購入する前は、今後は空き家が増え将来は安く家を買えるので、それまでは絶対賃貸と思っていました。
しかし、5年前から比べても中古物件はそれほど安くはならないし、全然選べる余地がない。
タイミングも選べないところも難しいところです。


⑤これからの人口と空き家
現在の1歳あたり150万人前後いる人口が、30年後には100万人を切ります。
つまり、20年ぐらい経つと人口は8千万人前後になり、新築は現在の80万個(注文住宅26万戸)が、50万個台(注文住宅15万戸)前後に減ります。
そして2033年、空き家が2167万戸を超え、3戸に1戸が空き家になります。


⑥もし中古住宅に住むことを選択したら?
視点を変えると中古住宅は、早く家が欲しい人にとっては賢い選択になるのではないかと思います。
現在2021年の10月初旬でウッドショックもありプレカットの材料が一部入らない状況ですが、正直なところ構造材以外の木材は特段問題なく手に入ります。
ということは、空き家をほぼ新築にするというのも、今後のお客様対応として多くなってくるのかもしれません。


⑦今後の日本政府の対応。
日本政府も今後は空き家等のストック重視の住宅政策への転換を図ろうとしています。
 数世代にわたり利用できる長期優良住宅やZEH住宅(ゼッチ)「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略でひと言で言えば「使うエネルギー≦創るエネルギー」になる住宅など適切な流通に至るシステムを構築するとともに、消費者が安心して適切なリフォームを 行える市場環境の整備を図ります。

また、急増する高齢者向けの生活支援サービス、医療・福祉サービスと一体となった住宅の供給を拡大するとともに、高齢者の資産の有効利用を図ります。
さらに地域材等を利用した住宅・建築物の供給促進を図ります。

 これらを通じて、中古住宅流通市場やリフォーム市場の規模を倍増させるとともに、良質な住宅ストックの形成を図ります。

 内需の要である住宅投資の活性化を促し、中古住宅のストック活用を具体化し、これまでの新築重視の住宅政策から、ストック重視の住宅政策への転換を促進するため、建物検査・保証、住宅履歴情報の普及促進等の市場環境整備・規制改革、老朽化マンションの再生等を盛り込んだ中古・リフ ム ォー 市場整備のためのトータルプランが策定されます。
 これにより、中古住宅流通市場・リフォーム市場を20兆円まで倍増を図られます。
最初に述べた、ネット・ゼロ・エネルギー住宅を標準的な新築住宅とすることを目指します。




⑧活性化の為の法整備
2019年の6月に建築基準法が改正されて施行になっています。

http://mail.omc9.com/l/01V1qH/YRXeDDQF/

その内容をかいつまんでお伝えすると

1. 密集市街地等の整備改善に向け適正の合理化
2. 既存建築物の維持保全 による安全性確保に係る見直
3. 戸建 住宅 等 を他用途に転用する場合の規制の 合理化
4. 建築物の用途転用の円滑化に資する 制度の 創設
5. 木材利用の 推進に向けた 規制の合理化
6. 用途 制限に 係る特例許可手続の 簡素化

これが全て空き家対策が主眼になっているという事になります。
特に200平米以下の建築物については、大幅に見直しがされました。
用途変更、防火対策などの運用が緩和されていますので、比較的住宅が建てやすくなっていると思います。

令和3年3月19日にこの『新住生活基本計画』が閣議決定されました。
これが日本の住宅のロードマップとして認定されたということになります。
中身は割とありきたりですが、注目ポイントは目標6と目標7になります。

https://mail.omc9.com/l/01V1qH/YUrr68ea/

目標6は、『脱炭素社会に向けた住宅循環システムの構築と良質な住宅ストックの形成』ということです。
新築の性能アップとリノベ住宅の性能アップが含まれています。

目標7は、『空き家の状況に応じた適切な管理・除却・利活用の一体的推進』。
これも完全に中古リノベですが、状態の悪い住宅の除去も含まれています。
 
今、日本中で相続問題が身内で起きています。
空き家の3,000万の控除があると知っていましたか?
相続した土地でも譲渡税かかりません。
被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
 
 https://t.co/RGZfoGsWQJ

現在、政府が空き家対策をしっかり始めらていますが、『安心R住宅』もまだそれほど知られていません。
安心R住宅とは・・・
耐震性があり、インスペクション(建物状況調査等)が行われた住宅であって、リフォーム等について情報提供が行われる既存住宅をいいます。具体的には、以下の要件を満たすものです。
耐震性等の基礎的な品質を備えている
リフォームを実施済み又はリフォーム提案が付いている
点検記録等の保管状況について情報提供が行われる


http://mail.omc9.com/l/01V1qH/LwPSHp3A/



⑨中古住宅に住む際の注意点
お施主様も建築会社側も、30年後のご家族の行く末を考えながら家を中古住宅をリノベーションしないといけないと思います。
現在、空き家物件が多数出てきており、SUUMOやHOMESに多数掲載されています。
そして、地方によっては破格の値段で出ている物件が多数あります。

その中で特に問題なのが、専門的になりますが基礎だということです。
古いのは無筋だったりしますので、構造部分が最大の問題になります。
そして施主個人の方でも、空き家の目利き力は必要です。

・立地
・価格
・築年数
・耐震性
・確認済証の有無
・インフラ設備
・交通状況
・過去の土地状況
・権利関係
・近隣の家
・既存の状態
・過去災害履歴
・修繕改修の有無
・修繕費用の目安
・改修費用の目安
・自分が住めるか

どうしても心配ならシーキューブがご相談にのります。



⑩あとがき

今後は新築が減りリノベーション改修が増えると思われます。
それと、政府の空き家対策、人口減少などもあり新築も今の半分に減ってきます。

空き家や中古住宅の改修は総合的な知識が必要になります。

問題はリノベーションの知識が有るかどうかなのです。
キッチンやお古の入れ替えならリフォーム屋さんもできますが、構造を触って断熱のプランニング等はかなり難しい訳です。

今後、中古住宅リノベーションはすごく流行ると思います。
理由はまだまだ建物の単価が安いからです。
それを居住性、耐久性をある程度良くする仕事というのは我々工務店しかできない仕事になります。

空き家や中古リノベーションの無料相談をしていますので、シーキューブまで是非お問い合わせください。

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